小規模事業者持続化補助金の第20回(一般型)の申請受付が、2026年11月5日に始まります。広告やホームページ、設備への投資を後押しする国の補助金で、小さな飲食店や小売店にとって使いやすい制度です。今回は経費ルールと賃上げ特例の要件が変わっており、前回までの感覚で準備すると手戻りが出かねません。この記事では、要点と店舗が今から進めるべき準備を整理します。
第20回持続化補助金のニュースの要点
商工会議所地区の案内によると、第20回一般型と第4回創業型は同じスケジュールで進みます。主な日程は次のとおりです(予定を含むため、最新の公募要領で確認してください)。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 電子申請の受付開始 | 2026年11月5日(木) |
| 支援計画書(様式4)の発行依頼の締切 | 2026年12月4日(金)17時 |
| 電子申請の締切 | 2026年12月15日(火)17時 |
| 採択の発表 | 2027年3月ごろ(予定) |
| 補助事業の最終期限 | 2028年3月31日 |
補助の中身は、商業・サービス業で従業員5人以下の事業者が対象の通常枠で、補助率は3分の2、上限は50万円です。インボイス特例や賃金引上げ特例を組み合わせると、上限は最大250万円まで広がります。創業後1年以内の事業者向けの創業型は、上限200万円(インボイス特例で最大250万円)となっています。
出典:盛岡商工会議所「小規模事業者持続化補助金(第20回一般型/第4回創業型)」(2026年9月2日掲載)、宝塚商工会議所「持続化補助金 一般型(第20回)・創業型(第4回)の公募要領が公開されました」(2026年6月2日掲載)
背景:何が変わったのか
今回注目したいのは、次の3つの見直しです。
- 広報費とウェブサイト関連費は、それぞれ補助申請額の上限が30万円(税込)に設定されました。
- 広報費だけ、ウェブサイト関連費だけでの申請はできなくなり、他の経費とセットの事業計画が必要です。
- 賃金引上げ特例は、従業員1人あたりの給与支給総額を年平均で3.0%引き上げることが条件です。実績報告の時点で未達だと、補助金が交付されません。
チラシとホームページ制作だけで申請する、といった「広告中心」の組み立てが通りにくくなったと言えます。設備導入や新商品の開発など、販路開拓の中身を伴う計画が前提になります。
店舗運営への影響
広告頼みの計画は組み直しが必要
これまでSNS広告やHP改修だけで申請を考えていた店舗は、計画の再設計が必要です。たとえばテイクアウト専用の販売台や、予約管理の仕組みなど、売上に直結する設備や仕組みと組み合わせると、計画に説得力が出ます。
賃上げ特例は「使える店」と「危ない店」がある
上限が大きく伸びる賃金引上げ特例ですが、年平均3.0%の賃上げを達成できなければ補助金が出ません。しかも採択後と実績報告の際に、連続する12か月分の賃金台帳などの提出が求められます。人件費の見通しが立たないまま使うと、かえって資金繰りを圧迫するおそれがあります。
後払いであることを忘れない
補助金は、事業を終えて実績報告をした後に支払われます。交付決定の前に発注・購入した経費は対象外で、申請から交付決定までは3〜4か月ほどかかるとされています。投資額をいったん自己資金や借入で立て替える前提で、資金計画を組んでください。
経営者が取るべき対策
- 今月中にGビズIDプライムのアカウントを取得する(電子申請に必須で、発行に日数がかかる場合があります)。
- 最寄りの商工会議所へ早めに相談し、様式4の発行依頼を12月4日の締切に余裕をもって出す。
- 「何を売り伸ばすための投資か」を一文で言える計画にし、広報費・ウェブ費は他の経費とセットで組む。
- 賃上げ特例を使うなら、直近12か月の賃金台帳を確認し、年平均3.0%の賃上げが現実的かを試算する。
- 交付決定が出るまでは発注・契約・支払いをしない。
補助対象外の経費にも注意が必要です。パソコンや家具家電、文房具などの消耗品、車両、家賃や光熱費、飲食費などは対象外とされています。公募要領の最新版で、自店の購入予定品が対象かどうかを必ず確認してください。なお、制度の詳細や要件は変更される場合があります。申請の可否は公式の公募要領で確認し、不明点は商工会議所や補助金事務局へ問い合わせてください。
出典
- 盛岡商工会議所「小規模事業者持続化補助金(第20回一般型/第4回創業型)」(2026年9月2日掲載)
- 宝塚商工会議所「持続化補助金 一般型(第20回)・創業型(第4回)の公募要領が公開されました」(2026年6月2日掲載)

